聖隷浜松病院NICU その７
【赤ちゃん・家族に会いました②】
今度は在胎27週体重700gで生まれた赤ちゃんと、そのご両親です。
赤ちゃんはお父さんお母さんにとって初めての赤ちゃんで、現在は修正35週になっています。
急に出産になった時の様子をお話して下さいました。
お母さん：
突然出血してしまいました。ちょうどお父さんがお休みの日で、病院に行ってすぐに緊急帝王切開になりました。これからどうなるのかな、と思いました。
お父さん：
なぜか自分でも驚くほど冷静でした。
赤ちゃんに始めて会った時はどうでしたか
お母さん：
生まれてすぐ、ちょっとだけ胸にのせてもらいました。泣き声が少し聞こえてうれしかったです。
お父さん：
廊下で待っていたら赤ちゃんが保育器で運ばれてきました。看護師さんに言われて写真を撮りました。その後2時間くらい待ってNICUに入り、保育器のそばで説明がありました。夜中の3時くらいだったし、疲れてて頭に入らないと思って、ざっくりとした説明をお願いしました。
初めてNICUに入った時は、まさか自分が来ることになるとは…と思っていました。でも入ってみたらテレビで見たNICUの印象と全然違う雰囲気でした。もっと救命病棟みたいな感じかと思っていたんですけど、やわらかくて穏やかな雰囲気で、ほっとしました。
お母さん：
NICUに始めて入る時は、心配よりもわくわくしていました。赤ちゃんに会って、ちっちゃいけれど、意外としっかりしていると見えました。ちょっと安心しました。
お父さん：
1週間ぐらいは気持ちの整理がつかなかったです。最近は、おー、わが子だな、思っています。
最近のNICUでの過ごし方をお話して下さいました。
お母さん：
毎日お昼から17時過ぎくらいまでいます。カンガルーケアができないときは1時間くらいだったけど、カンガルーケアができるようになって長くいるようになりました。カンガルーケアして、お風呂に入れたり搾乳をしています。
初めてのカンガルーケアは、点滴がとれた時期で呼吸器はまだついていたように思います。思ったよりだいぶ早くできたから、びっくりしたけどうれしかったです。
24時間いつでも来られるし自由に赤ちゃんと過ごせます。自分が入院していた時は夜中も会えてうれしかったです。
お父さん：
先月は会社終わって毎日22時過ぎに来て、30分くらいいました。赤ちゃんはいつも寝ていました。寝てるなー、起こしちゃ悪いなと思って寝顔を見ていました。今月に入って仕事が忙しくなったけど、1日起きに来ています。お休みの日は朝から来ます。土日は自分がお風呂とおむつの当番です。カンガルーケアもするんです。カンガルーケアもお風呂もお母さんが先にしちゃうから、自分は2番手でちょっと悔しいけどそれは仕方ないかな。
他のお父さんもたくさん来てます。男性の看護師さんも何人かいて、男の人がいてくれるのはいい。自分もいやすい。つい声かけちゃいます。
お母さん：
普段は仕切りのカーテンを開けていて、搾乳やカンガルーケアの時だけ閉めています。そんなに周りは気にならないです。まだ他のお母さんと交流はないけど、浜松市の1500g以下で生まれたこどもの会に行ったら、ここに入院している赤ちゃんのお母さんがいて仲良くなりました。相談員さんがチラシをくれて、赤ちゃんが入院中のお母さんも気軽に来てと書いてあったので行ってみたんです。ここで声をかけるのは気が引けるけれど、外で仲良くなれてよかった。
お父さん：
ここは自分たちのタイミングでいろいろやらせてもらえる。おじいちゃんおばあちゃんも赤ちゃんに会えます。スタッフの対応はとても良いし、明るくて遊び心があるのも良いなあと思います。