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聖隷浜松病院NICU その4

【家族の気持ちに立った、母乳の取り扱い】

調乳室はNICU、GCUフロアに合計で3つあります。調乳が完了するとフリー業務(患者さんを受け持たない)のスタッフが各ユニットへ母乳やミルクを配ります。そのため患者さんを受け持つ看護師が部屋を離れる必要はありません。母乳やミルクには赤ちゃんのID、名前、調乳時間の記載があり、バーコード認証をしているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調乳室には赤ちゃんごとに母乳についての情報の一覧表が貼ってありました。

「新鮮母乳残り少ない」「新鮮母乳が増えてきたので持参をストップして頂いている」「搾乳が100mlずつ得られている」「新鮮母乳と冷凍母乳半々あり」など…。細かくて大事な内容だけれど、お母さんが何度も聞かれたり言われたりすると嫌になってしまいそうな事がきちんと共有されていて、メンバー一同大注目でした。

 

産科からの搾母乳の運搬は23時までは3時間ごとに行われ、必要時は深夜にも行われるそうです。また直接授乳可能な赤ちゃんでは 夜間もお母さんが授乳に訪れることができます。

ちょっとした配慮の積み重ねにより、お母さんが快適な気持ちで搾乳や授乳にあたれるようにされていると感じました。母乳育児がうまくいくと赤ちゃんの予後改善への後押しにもなりますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【家族・きょうだいと赤ちゃんを見守るには】

NICUの入り口手前には、家族用の待ち合いスペースがありました。NICUで過ごす時間の途中で休憩したり、

食事をとることができます。これらは、家族が赤ちゃんと長い時間を過ごす助けになります。

またプレイコーナーにはきょうだいのためのおもちゃや絵本があります。ベランダに面していて、とても明るく気持ちのいい場所でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聖隷浜松病院NICUのきょうだい面会は、現時点では長期入院の赤ちゃんやターミナルケアを受ける赤ちゃんに限って行われています。

しかし今後、さらにたくさんの赤ちゃんがきょうだいと過ごせるよう、プロジェクトが進行中だそうです。新生児部門の杉浦 弘先生が、医師と看護師でチームを作り、きょうだいのワクチンのルールなどについて細かく検討されていることをお話下さいました。

プロジェクトのきっかけになったのは、NICU卒業生の会で家族が赤ちゃんの入院中をふり返った際、最も多かった要望が「きょうだい面会」だったことだそうです。「簡単なことではないけど、大事なことだから。」との杉浦先生の言葉が心に残りました。

聖隷浜松病院NICUで準備や検討されたことを、他の施設でも共有できたり、プロジェクトを応援し合えたらいいなあと思います。

ユニットをつなぐ通路はすっきりと整頓されています。

壁にはディベロップメンタルケア、カンガルーケアについての写真掲示がありました。

沐浴室の着替え台は、高さが二種類あり、お父さんや背の高いお母さんも腰が痛くならない配慮が素敵です

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