6.ずっと前からそう、ではなかった
ウプサラ大学病院ってすごいな
スウェーデンってすごいな
ファミリーセンタードケアっていいよね
でも、いろんなことが日本と違いすぎる … (?)と思われる方もあるかもしれません。
じつはウプサラ大学も、スウェーデンも ずっと前から今の様だったのではありませんでした。
とてもとても苦労をして、少しずつ段階的にやり方を変えていったのです。

30年前

・・・ ふたごちゃん?

10年前
これらはウプサラ大学NICUに掲示されている写真です。
このNICUがどんな風に変わってきたのかよく分かりますね。
10年前の写真は、ちょうど今の日本のNICUに似ているかもしれません。
ウプサラ大NICUでは、新しいことをするときに
赤ちゃんにとって良いか
家族にとって良いか
安全であるか
この三つを何度も必ず考えているそうです。
現在のケアはそれが積み重なったものです。そして、現在もケアを良くしようと進行形です。
例えば、24時間カンガルーケアの対象は、
正期産の赤ちゃんから始まり → 在胎34-35週の赤ちゃん → 在胎30週の赤ちゃん
→ 在胎28週の赤ちゃん・・・
現在は在胎22-23週の赤ちゃんも、可能な状況となれば開始しているそうです。
2009年の時点では、気管挿管(呼吸用チューブを器具を用いて口から気管へ入れる)以外の処置を
カンガルーケアの状態でしていたそうですが、
最近は 気管挿管もカンガルーケアをしながら、をゆっくり始めているそうです。
世の中の仕組みも10年20年かかって変わり、現在も完成形ではありません。
希望する人なら男女問わず、家庭生活と仕事の両立ができるよう、
こどもや家族へのサポートを大切なことと考えよう、
長い時間をかけて、世論・政治が変わっていったのです。
私たちは、これらにとても勇気付けられました。