top of page

【助け合って、家族に】

こんどは、集中治療がひと段落した赤ちゃんと家族の個室です。

 

赤ちゃんは在胎31週で出生した、週数の割に体重の小さな男の子でした。

別の病院で生まれ、生後1週間でウプサラ大学に転院してきました。

いまは修正34週、体重は1600g台、

無呼吸発作が時々あるのでSpO2モニターをつけています。栄養チューブも使っています。

 

 

お父さんがカンガルーケアをし、お母さんはその横で搾乳中でした。

 

搾乳が終わって、お話をうかがいました。

 

 

こどもが生まれたばかりの時は、二人とも動揺し怖かった。

 

転院してきたときの印象は ”surprise(びっくり)”だった。 

ここに来るまでこのようなケアについて知らなかったんです。

前の病院では面会に行って保育器の外から眺めていたけど、ここに来たら、“今日から一緒にいてあげて下さいね”

でも実際行ってみて、よい方法だと感じました。

 

 

好きなことは、カンガルーケアをずっとしていることで、こどものことがわかるようになって、

またお互い落ち着き、安心できること。

 

苦手なことは、夜中にこどもが寝てくれなかったりすること。(笑いながらのお話ではありました)

モニターや内服のお薬が置いてあります。

搾乳をするためのダブルポンプもありました。

個室の中にシャワーとお手洗いがあります。

無呼吸発作

早産の赤ちゃんは呼吸機能が未熟なため時々呼吸を休んでしまい、これを無呼吸発作といいます。未熟である以外の原因がない場合は、成長とともに次第に良くなっていきます。

赤ちゃんがモゾモゾし始めると、

お父さんが自然とさすって落ち着かせたり、そろそろおなかが空いてきたかな?と気にしたりと、

赤ちゃんのことをよくつかんでいるなと思いました。

本当に両親で協力し合ってこどもを育て守っている印象をうけました。

個室のつくりやベッドは

日本の病院と変わらない

ことが、逆にインパクトが

ありました。

 

以前はソファーベッドを

使っていたけど、家族の腰痛や

スタッフがかがまないといけないことから、病院用ベッド2つに替えたそうです。

家族のためのキッチン、ダイニング

他の家族と話をすることもできます。

時々、先輩お母さんお父さんが交流会を設けてくれるそうです。

息抜きは、庭にいったり、街に出かけたりしている。

 

退院は楽しみなのと、まだ怖いし不安がある。

明日から栄養チューブを入れる練習をしますよ。家でもたぶん使います。

 

いつも二人で助け合いながらやってます

 

 

とおっしゃっていました。

お父さんお母さんとも穏やかで、その空間は病院とは思えない雰囲気がありました。

 

 

授乳や内服について、両親と看護師が何回か言葉を交わしました。

“えーっと次の授乳は・・・” と看護師。 お父さんが “11時くらいですね”。

看護師は両親が主導できるように、自然な流れを作っているように感じました。

 

 

 

24時間のカンガルーケアをできないと家族が言う場合はどうしていますか、

と看護師に聞いてみました。

 

「無理じいはしない」との答えでした。でも、その場合でも「そばにはいてあげてください、赤ちゃんにとって

必要なことだから」 と伝えているそうです。

 

 

 

このレポートの準備をしていて気付きましたが、退院準備の写真がありませんでした。

入院中にすでに赤ちゃんとの生活ができているからかな、と思いました。

退院準備

日本のNICUでは、赤ちゃんの状態が安定した頃より退院に向けて、家族は少しずつ育児の練習をしていきます。

オムツ交換、抱っこ、授乳、沐浴、日常生活について等…。

なかには、お家で酸素やチューブ、呼吸器を使う赤ちゃんもあり、それらの練習が必要な場合もあります。

bottom of page