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ちいさいことだけど、けっこうちがう を描いた時の話

NICUでの勤務中、泣いている赤ちゃんを抱っこしながら片手のパソコンでカルテを書いたり指示の入力をしていました(緊急時はそうもいきませんが)。

ある日抱っこしている後ろで、こんなやりとりが。


赤ちゃん:(むせるくらいに大泣きしている)

お母さん:(抱っこができず座っている(スタッフに声をかけて抱っこするルールだった))

スタッフ:わあ、すごく泣いていますね。おなかすいている時間ですものね。でも、これから沐浴の練習だから、先にお風呂に行きましょう!!

赤ちゃん:(大泣きしながら、お風呂に連れて行かれる)


これを読まれた皆さん、どんなふうに考えられましたか。

NICUではたくさんの赤ちゃんがお風呂に入るため、家族の練習を時間予約制にしている施設もあると思います。今沐浴しないと、いつお風呂が空くか分からない…というスタッフの思い。または、家族にあれと、これと、いろいろ練習してもらいたい項目があったのかもしれないですね。

そこへの理解はありつつ、こんな事を考えたのでした。

・大泣きしている赤ちゃんの沐浴は、家族はとても難しかっただろう

・授乳やお風呂の順番が柔軟に変更できたらいい

・退院した後にお家でも、こどもに合わせてやっていく事を伝えるチャンスだった

・そもそも家族がNICUでゆっくりできれば、もっといいお風呂のタイミングがある

・泣いているこどもを、家族が自然に抱き上げ、なだめられるようなNICUがいい


頭の中はこんな冷静ではなかったのが正直な所ですが、願いを込めてその場で一気に描きあげたのが、絵本「ちいさいことだけど、けっこうちがう」です。

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